「ステファン・サグマイスター: 幸せを生む7つのルール」を観た感想。【TED】

「ステファン・サグマイスター: 幸せを生む7つのルール」を観た感想。【TED】



今から8年前のトークか。

昔のTEDを見ていると本当に好きなことだけを表現する場所だったなんだなぁと毎回実感させられる。今のTEDはどちらかというと視聴者に投げかけてくれるものが多い印象で、こちらの方が観ている側も頭を使うことになるのだけれど、これはこれでまた魅力的なんだよなぁ…ステキ。

彼の姿をみているとデザイナーというよりもアーティストのような印象を受けたかな。

僕の知り合いには素晴らしいデザイナーがいるのだけれど、彼も若干アーティストの側面があるんだよね(笑)。ジョブズもそうだったけど、やはり優れたモノづくりをする人間というのは両方の側面を持ち合わせているものだ。僕の場合は、歌や音楽を通してアーティストの側面を身につけてきた。

誰かのために表現したデザイン。
自分の思いを表現したアート。

実は紙一重で、どちらであるかは受け取り手によって変わるのかも知れないとここ最近は思うようになってきたから、もう僕はどっちがどうとかを考えなくなった。

どちらにしても、大切なのは自分の思いを作品に込めることだけだ。

無意識を意識することで。

デザインの基本は人々が無意識に行なっていることを意識的に考えることで、それによってモノのあり方をより鮮明に捉えることができるようになる。これは専門学生時代によく勉強することができて、僕の日常生活でかなり役立っている。

だが世の中には悪いデザインも存在していて、それは人々の無意識に意識的につけ込むように設計されたもの。それがどういうものかを知りたければ、YouTubeを見てみるといい。あなたが敏感であれば、タイトルとサムネイルを見ただけで区別がつくだろう。

だけれど、人々が意識していないことを意識させようとするのは非常に難しいのだ。TEDがいい例だろう。サムネイルとタイトルは非常にシンプルだが、その内容はとても奥深い。その素晴らしさを表面だけで判断することはできない。

こうしたコンテンツには、派手なデザインは必要ないと思っている。本質がわかる人には派手な演出やデザインをしなくてもしっかりと伝わるからだ。

この本質を司るもの、それがアートの部分であってそれぞれの独自性が試されている部分だと思っている。その点において、TEDは今のところWeb上で最強の存在なのではないだろうか。

デザインから読み解く幸せについて。

あらゆる人たちが幸せについて話してきたが、僕はいつも変わらず幸せとは生きていることそのものだと思っている。これは言葉や思考・感覚的に感じる幸せの定義とはちょっと違う。あなたという存在、僕という存在、それ自体が幸せの証なのだ。これはスピリチュアル的には「あなたは意識、幸せ、宇宙そのものである。」と表現できる。

彼も研究の結果から幸せが住んでいる国や地域、年収や人種や年齢といったコンディションがまったく関係ないことを確認できたらしい。このデータには少し興味が湧いた。

「ステファン・サグマイスター: 幸せを生む7つのルール」を観た感想。【TED】

僕たちはあれこれを達成すれば—どこかに行けば—自分の望むものが手に入れば幸せになれると簡単に思い込んでしまうが、そうではないのだ。これを理解できるのは、きっと幸せが外側からもたらされないと心の底から気付けた人だけなのかもしれないね。僕もそうだったから。

デザインから幸せまで読み解くことができるのか…。これは僕も学生時代に習いたかったが、残念ながら誰も幸せについて何も知らないのが事実だ。誰もが幸せを求めて生きているというのに。学校でも教えてくれない。

それはきっと、知識ではないからなのだろう。でも、だからこそ大切なのではないのだろうか。

幸せは生み出すもの。

このトークの内容とタイトルが幸せを“生むこと”について話しているのが非常に興味深い。大抵は“幸せになる方法”や“幸せを見つける方法”というタイトルを付けたがり、その方が人々の関心を引けるからなのだろうがそうではないのだ。優れたデザイナーにとって幸せは受け取るものではなく、自らが生み出していくものなのだ。これはアーティストにも同じことが言えよう。

誰か人やモノから幸せを受け取ろうとした状態で、クリエイターはモノづくりをすることができない。いや、できなくもないが、再生回数やお金といった数字や、相手の注目を集めることを目的にして作られるコンテンツというのは非常に小賢しい。なぜか。自分から生み出すのではなく相手から受け取ることが目的となっているからだ。それは優れたクリエイターのあり方ではないだろうと、僕も常日頃から気を付けている。

 

あなたの中にある幸せを見つけよう。そして、それを表現していくのだ。

2018年10月現在、テクノロジーが発達したとはいえクリエイターの数はまだまだ少ない。そして、TEDのように自分の好きなことを表現できるクリエイターも少ない。最近はビジネスチックで、再生回数やお金が目的のコンテンツが増えてきてしまった。

僕はそうしたコンテンツを否定しないが、自分はそこに加わらないつもりだ。クリエイターとして、僕があなたから幸せを受け取ろうとしたり、関心を引くことを目的にコンテンツを作ることはない。

僕はいつでも、自分の中にある幸せを表現することが目的だ。そこからあなたが幸せを感じてくれるのなら、僕の幸せもほんの少しづつ膨らんでコンテンツもより良くなっていくかもしれない。