スティーブ・ジョブズの失われたインタビューを見たけど衝撃で言葉も出ない。

スティーブ・ジョブズの失われたインタビューを見た感想
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Amazonで「スティーブ・ジョブズ1995~失われたインタビュー~(字幕版」を見た感想です。

このテープは1995年、ジョブズがアップルを退社させられてから10年目の年に収録されました。あの有名な話、ジョンスカリーとの確執でまだ退社させられている年ですね。

当時ジョブズはNeXT社を率いていましたが、それから1年半後にApple社に売却しました。そして、墜落寸前だったApple社を再建するどころか、そこから革命的な躍進を遂げていくことになります。

で!で!で!ですよ!

このテープはテレビで少しだけ放送された後、輸送中に紛失して、しばらく失われたままだったそうです。

しかし、番組ディレクターが複製したVHSテープを見つけたのです。

めったにインタビューに答えることのなかったジョブズが、1:1で当時のインターネットやウェブの状況をこれだけ話しているの映像はかなり貴重で、Amazonプライム会員のセールだったこともあり、200円でレンタルしてみました。

全部見たんですが、正直、言葉が出ませんよ、これ。

どの部分を切り取ってもジョブズのカリスマ的魅力に圧倒されます。

この番組の内容を親父に伝えたくて、説明しようとしたけれどいっぱいありすぎて無理でした。

どこまで言葉で表せるかわかりませんが、動画内で出てきた『日和見主義』という言葉をテーマにまとめていきたいと思います。

そして最後に”ジョブズが本当に実現したかったビジョン”を、僕なりに解釈していこうと思います。

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ジョブズのインタービューで印象的だった『日和見主義(ひよりみしゅぎ)』という言葉の意味。

ジョブズがインタビューで使っていた言葉ですが、姿勢を表すのにこんなにも分かりやすい言葉があったんですね。初めて聞きました。

日和見主義にはこんな意味があります。

日和見主義(ひよりみしゅぎ)とは、ある定まった考えによるものではなく、形勢を見て有利なほうにつこうという考え方のことである。日和見とは、江戸時代頃の日本の天気観察のことである。

Wikipedia

Wikipediaでは類語として『機会主義(きかいしゅぎ)』や『投機主義(とうきしゅぎ)』、『オポチュニズム(Opportunism)』などが挙げられていますが、バカな僕でもピンと来たのは、風向きを示す『風見鶏(かざみどり)』というワードですね。

僕の大好きなコブクロの曲の名前にも使われてるのですが、本当にいい歌なんですよ…ってのはおいといて。

日和見主義という言葉をポジティブに捉えようと思ったら『向かい風にも臆せず立ち向かう姿勢』と受け取ることができますが、ネガティブに捉えようと思ったら『すぐ風に流される芯のない姿勢』と受け取ることもできます。

しかし天気観察のときに使われていた言葉のようなので、中立的に考えるなら『状況を見て取る行動を決める行動や思考のこと』と言い表すことができるでしょう。

スティーブ・ジョブズが使った日和見主義。

スティーブ・ジョブズがアップルから退社(動画内では『処刑された』と言っている)させられ、ジョン・スカリーが主導権を握った10年間は、Appleは全く成長しませんでした。

その機会を手にして成長したのがマイクロソフト社です。

Appleが成長しなかったその10年間の間、マイクロソフト社はWindowsに合わせてMac用のアプリケーションをも開発し、アプリケーション業界全体を牛耳るまでになっていました。

その状況を見たジョブズは、マイクロソフト社が成功した秘訣を『日和見主義』という言葉であらわしています。

マイクロソフト社はIBM社のロケットの力で打ち上げられた。ビルゲイツは怒るだろうが事実だから仕方がない。
ただし、この絶好の機会を掴み次のチャンスへ繋げた。(中略)

Mac登場の1984年まで、アプリケーション業界はLotusが牛耳っていた。
そのときマイクロソフト社は賭けに出て、手探りでMac用のアプリケーションを作り諦めずに改良を続けた。
やがてMac用のアプリケーション市場を独占し、WindowsをきっかけにPC市場にも参加したんだ。そして独占を勝ち取っている。

マイクロソフト社は極めて日和見主義だ。 悪い意味じゃなくてね。
それに日本人並みの根性がある。IMBから得る安定した収益のおかげだがね。
それでも彼らは見事にチャンスを生かし切った。

日本人って言葉が出てきたので、内容がパッと理解できました。

マイクロソフト社は自らで道を作るのではなく、轍を歩き、その道幅を広げていくような形で成功してきたという認識をジョブズはしていました。

「資源(基礎となるパソコン)で戦うのは厳しい。だったら、それを生かすもの(アプリケーション)を生み出していこう」というやり方で成功した、まさに日本人的なやり方です。

ジョブズが指摘する日和見主義の問題点。

ただ、そんな日和見主義で成功してきたマイクロソフト社には、ある問題点があるとジョブズは指摘します。

マイクロソフト社の唯一の問題は、こだわりがないことだ。
細部の話じゃなく、全体的にセンスがないんだ。
つまり…(5秒の間)
彼らは独自のアイディアを生み出さないし、製品に文化を感じられない。
植字の技術や美しい本から着想したプロポーショナルフォントのアイディアがそのいい例だ。
そんなものに彼らは注目しない。

プロポーショナルフォントとは、テキストごとに文字幅が違うフォントのことです。

プロポーショナルフォントの説明

当時はパソコンなんて計算機としかみなされていなかったので、フォントにこだわるなんてのは無駄としか考えられていませんでした。

だけど、ジョブズはAppleを創設した当時から細部のデザインにまでこだわってきました。オタクしかパソコンを触らない時代に、完全クローズド(ユーザーに中身をいじらせない)のパソコンを製作したくらいです。

ジョブズの歴史を描いた映画では、仲間から「パソコンは芸術作品じゃないんだ!」と喧嘩していましたが、それでもジョブズは自分の信念を徹底して貫いていました。

そして会社を追放されることになるのですが、それでも貫き続けたジョブズの魂は、今のApple製品にまで受け継がれています。

僕はMacBookのパソコンを使っているのですが、WindowsPCにしなかった理由は、Macにはテキストが綺麗に表示される”ヒラギノフォント”が使われているからなんですよ。

Windowsのフォントってよく見るとガタガタなので、デザインを勉強している身としては正直、使ってても楽しくないんですよね。

そんなこだわりのないWindowsを、ジョブズは”彼らの作品は三流だ”と言い切ります。

私が嘆いているのは…マイクロソフト社が成功したことじゃない。大半は彼らの努力の結果だしね。
でも、彼らの作品はどうみても三流だ。
マイクロソフト社の製品には魂がない。ひらめきのスピリットが感じられないのさ。

しかも悲しいことに、顧客の多くも魂を持っていない。
でも、それじゃ人類は向上しない。
最高のものを作ってそれを広め、みんながより良いものに触れて成長するようにしないと。 それでこそ違いがわかるようになる。
マイクロソフト社はマクドナルド社と同じさ。
私はそれが悲しいんだよ。

ジョブズが嘆いているのはAppleが成功しなかったことでもなく、マイクロソフト社が成功したことでもなく、Webやインターネット・パソコンを生み出す世界にスピリットがないことだったんですね。

Appleへの愛はジョブズの魂。

そして、ジョブズは自分自身が創設したAppleの製品に対してこう語ります。

Macはユーザーに愛されている。
製品を愛するなんて滅多に聞く話じゃないが、そういう素晴らしい体験がMacなら可能なんだ。

Appleの製品には『Apple信者』なんて呼ばれるくらい、Apple製品しか使わない人っていますよね。

あ、ただ『iPhoneが好き=Appleも好き』って言ってる人は違いますよ!日本には『「Apple大好き!」という人、iPhoneしか使ったことがない説』がありますからね。

それでもMacやiPhoneなどのApple製品が”愛される”と言われる理由は、ジョブズの魂が込められた一つの証とも言えます。

パソコンで、インターネットでなにを表現するか。

そして最後は、僕たちに対する問いかけとも受け取れるジョブズのこんな言葉があります。

私が共に仕事をしてきた真に優秀な人々は、コンピューターを作ることを目的とは思っていない。手段になるから作っているだけだ。
他の人と共有したい感情をうまく伝えようとするとき、最も有効な媒体がコンピューターなんだよ。分かるかい?(インタビュアーへの質問)

もっと昔だったら別の人生を歩んでいただろうが、今の時代に生まれた彼らはコンピューターと出会った。
わかるだろう?

ジョブズが作ったiPhoneも、Macも、全てはただの手段に過ぎないんですよ。

僕たちはこの手段を使って、人に何かを伝えないといけない。

ジョブズが本当に実現して見てみたかったのは、Apple製品を使った人々の未知なるコミュニケーションだったんじゃないかなと、勝手に想像してしまいますね。

僕はパソコンを使って、インターネットで想いを表現できているだろうかと考えると、まっだまだ足りないですね。

もっと感情を爆発させないと。Webの世界でパソコンという最強のツールを持っているのだから、まだまでできることはあるはず。

僕にできることをもっともっと広げていこう。そう思わせてくれるインタビューの動画でした。ありがとうジョブズ。

 

ジョブズをかなり持ち上げての紹介をしましたが、なんというか、ビジネスの本質も詰まった動画になってると思います。

神聖化されるジョブズですが、このインタビューでは素の姿が見えます。インタビュー中にくしゃみするシーンとかありますからね(笑)。

インターネット・Web・パソコンを使って何をかを生み出したいと思っている方、必見です。

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