独学でボイトレを始める前に知っておきたい5つのデメリットと対策

独学で歌の練習をしようと思ってる人へ



独学で歌の練習をしようと思っているけれど、「1人だと本当に上達する分からない」と心配される方は多いのではないでしょうか。

歌は必ずボイトレ教室に通って、プロの講師に教わらなければ上達しないようなものではありません。カラオケなど声を出せる場所を用意すれば、1人でもボイストレーニングをすることができます。プロのアーティストでも「今までボイトレなんかしたことなかった!」という人はたくさんいます。

ただし、歌には正しい発声方法が存在します。そして、独学でも練習すればある程度上達していきます。

プロになってからボイトレを始めた方は、「もっと早くからボイトレをしておくべきだった」と口にする人が多いです。なぜなら、歌の基礎の部分(腹式呼吸やミックスボイスなど)を理解しないと、正しい発声方法は身につきにくいからです。

僕もボイスト教室に通う前は、カラオケに1人で行って独学で歌の勉強してました。でも悪い癖がついてしまって、ボイトレをしてから講師の方に「一番大切な歌の基礎ができてないから、ゆっくりやっていこう」と言われ、覚えるのに時間が掛かりました。

それぐらい歌は基礎を身につけるのは一番難しくて、大切なポイントなのです。

そこで、独学で歌の練習をする前に知っておきたい5つのデメリットを紹介します。1人でボイトレをしようと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

独学でボイトレをしても、上手な歌い方を身につけることはできる。

僕がボイトレ教室でメモしてたノートです。

僕がボイトレ教室でメモしてたノートです。

今はプロとして音楽業界の最前線にいるアーティストも、全員がボイトレ教室に通って歌のスキルを磨いていたわけではありません。

昔のビートルズや、路上ライブ出身のコブクロ、ゆずといったアーティストは、プロから全く指導を受けずとも、歌の技術を身につけていきました。その理由は、路上で日々歌っていることが、一つのボイストレーニングになっていたからだと言えます。

様々な本でも紹介されている多くのボイトレ方法は、独学で勉強すれば1人でも練習することのできるものばかりです。

プロの方に教わるに越したことはありませんが、歌のスキルを磨くためには必ずしもボイストレーナーからボイトレのレッスンを受ける必要がないということがわかります。

歌の基礎を身につけるのは難しい。

ただ、昔のコブクロやゆずの曲を聴くとよく分かりますが、確実にデビューしてからの方が歌が上達しています。インディーズの頃の歌声は、今でいうとYouTubeに”歌ってみた”として素人が投稿しているのと、あまり違いがありません。

それでも人を惹きつける魅力があったからこそ、彼らはプロとしてデビューして、今もなお活躍できてるのですが、デビュー直後から歌のスキルがあったわけではありませんでした。

では、なぜボイトレを受けてた今の方がより歌が上達してるかというと、ボイトレをして歌の基礎を身につけたからです。

他にもデビューする前から歌が上手かった歌手の方はたくさんいます。だけど、歌の基礎である息の使い方や腹式呼吸、ミックスボイスといったことを理解しないと、本当の意味での”歌が上手い歌手”にはなれないんですね。

ビブラートやしゃくりなど、小手先のテクニックだけでも”歌が上手い風”には歌えますが、それでは素人と同じ”カラオケが上手”なだけ。プロとして生歌を披露できるような歌手には、必ず歌の基礎が身についています。

デビューしてから今も最前線で活躍している人は、みんなボイストレーニングを積んでいます。歌の基礎は、プロでも教わらないと身につけるのが難しいことが分かっていただけたかと思います。

独学で歌の練習をする際に知っておきたい5つのデメリット。

1.プロの歌声を参考にできない

独学で勉強すると、プロのボイストレーナーの歌声を参考にすることができません。

今はYouTubeなどで検索すれば、本当に歌が上手い人の声を聞くこともできますが、生で聴く歌声と機械を通して聴く歌声は全く違います。

本当に歌が上手い人の歌声が分からない人、またプロのアーティストやボイストレーナーの生歌を聞いたことがない人が、独学で歌の練習をするのはとても危険です。その歌い方では、正しい発声ではない可能性が高いです。

自分が理想とする歌声で発声できるようになるためにはまず、正しい歌音を聞いたことがある・知っているというのがとても大切です。

人間は自分の知らない音を出すことはできませんから、生の歌声が聴けない独学でのボイストレーニングでも大きなデメリットになります。

対策方法

独学で勉強する前に、アーティストのライブに参加したり、体験入学でボイストレーナーの生歌を聴くことで、1人で練習するときの材料にすることができます。

最近はアーティストが生歌で歌っているミュージックビデオもあるので、参考にしながら歌うことで対策することができます。

ただ、生歌じゃないので多少の違いがあることを考慮しなくてはいけません。

2.自分にあったボイストレーニングが分からない

独学のボイストレーニングでは、どれが自分にあったトレーニング内容なのかを見分けるのが難しいです。

一括りに「高音を出せるようになるボイストレーニング方法」といっても、それがミックスボイスなのか、またはヘッドボイス・裏声なのか、素人が判断するのはほぼ不可能です。

書店やネットで探したらボイストレーニング方法はいくらでも見つけることができますが、自分のレベルにあった練習内容は見つけられません。やはり、プロの耳で判断してもらうのが一番です。

それと、自分では「ミックスボイスが苦手だ」と思っていたけれど、実際はミックスボイスではなくヘッドボイスだったということはよくあります。プロでも聞き分けが難しいこの二つは素人じゃ絶対にわかりません。

自分に合った練習方法が分からなければ、どんなに練習をしても歌は上達しないでしょう。下手すると変な癖がついて戻すのに時間がかかるかもしれません。

対策方法

独学でのボイストレーニングは、自分に合わないと思ったらすぐ、他の方法でアプローチしてみることです。

例えば、高音を出せるようになるために、ピアノの高いキーに合わせて歌う練習をしていたとします。でも「うまくいかない」と感じたら、一旦やめて、腹式呼吸をしてみたり、低音を出すなど、別の方法を試してみましょう。

歌は正しい発声をしていれば、低音も高音も途切れることなく繋げることができます。実は低音もミドルボイスもヘッドボイスも、出し方は違えど原理は一緒なんです。

なので、合わないと思ったらすぐ違うボイストレーニングをして、別のアプローチから感覚を掴んでいきましょう。

3.ボイストレーナーからの客観的な意見をもらえない

独学でのボイストレーニングでは、歌の専門知識を持ったボイストレーナーから客観的な意見をもらうことができません。

自分では「綺麗にミックスボイスで高音が出せた!」と思っていても、実際はミックスボイスどころか喉声で、まったく綺麗な歌声を出せていないなんてこともあります。

僕はボイトレ教室で高音を出すレッスンを受けた後、カラオケに行って1人で練習して「できた!」と思っていたことが、翌週になるとボイストレーナーから「それは喉声だよ」と言われたことがあります。歌の知識がなかった僕には全く聞き分けがつきませんでした。

基礎が身についておらず、何が正しいのか分からない状態で客観的な意見がもらえないのは、上達させるうえで大きなデメリットです。

対策方法

客観的な意見がもらえないなら、ボイスレコーダーなどの録音機を用意して、自分の声を常に確認できるようにしましょう。

本当は機械を通した声でなく、生歌で客観的な意見が欲しいのですが、歌の専門知識がない人に聞いてもらったところで参考にはなりません。間違った意見はかえって混乱してしまいます。

なので、自分の歌声は自分で判断できるよう、録音機を持って練習しましょう。

ちなみに僕はカラオケで一人で練習するとき、パソコンとヘッドホンを繋げて、常に自分の声がヘッドホンに帰ってくる状態で練習していました。

こうすることでリアルタイムで歌を聴きながら練習し、修正することができるのでとても便利です。

4.喉声が身につくとミックスボイスを出しにくくなる

専門的な話になりますが、綺麗な高音を出すためには”ミックスボイス”という方法を身につけなくてはいけません。

だけど独学でボイトレをした人の多くは、高音を喉声で歌ってしまっています。

本来はミックスボイスで綺麗に出すはずの高音を、喉声で出すとどうなるか。首の周りに力が入り、無理をすると喉が潰れて枯れてしまいます。

よくライブでボーカルの人が、首の筋を浮かせながら歌っている姿を想像できると思います。あれは喉に力が入っていて、本来の正しい発声ができていない状態です。

本当に歌が上手い人は、どんなに高音・低音でも喉に力を入れません。高音・ミックスボイスとはそういうものです。

だけど喉声が身についてしまうと、なかなか高音で力を抜くことができず、ミックスボイスを覚えるのに時間がかかってしまいます。僕も喉声の癖があったのでとても苦労しました。

ミックスボイスはボイストレーナーも教えるのも難しい技なので、独学で覚えるのはさらに難しいでしょう。

対策方法

独学でミックスボイスを覚えるためには、歌っているときに首や喉に力が入っていないか何度も確認しましょう。

おそらく意識すると、サビなどで高音になるところで体に力が入るのを実感するはずです。でも、力を抜こうと思ってもなかなか抜けないのが、ミックスボイスの難しいところです。

僕が教わっているボイストレーナーでも覚えるのに3年かかったと言っていましたから、一回で覚えようとせず、何度も繰り返し練習して長い期間で出来るようにしていきましょう。

5.上達具合が分からず、モチベーションを維持しにくい

最後に、独学の一番難しいところはモチベーションを維持しにくいところです。

音楽教室などでボイトレを受けていれば、定期的にレッスンを受ける機会を作ることができますが、自分で時間と練習内容を管理するのはなかなか大変です。

「俺は歌が上達するまで絶対に諦めない!」とは思っていても、最初は必ずつまずくでしょう。

僕はボイトレに通っていても、何回も心を折られて諦めそうになりました。独学で練習していたらくじけていたかもしれません。

対策方法

独学でボイストレーニングをするなら、必ず具体的な目標を持つことです。

「カラオケが上手くなればいい」という人は、ここまで見ていないでしょう。カラオケに行くとしてもおそらく、「プロのような歌声を身に付けたい」「ライブのためにもっと歌声を上達させたい」と思っているはずです。

モチベーションを持続させるためには、最終的な目的だけでなく、目の前のことを決めるのが一番です。例えば「毎週金曜日は辛いけど、頑張って仕事帰りにボイトレしにカラオケに行こう!」といった感じです。

独学でボイトレするメリットは?

ここまでデメリットを紹介してきましたが、じゃあ独学にはデメリットしかないのかというと、そういうわけでもありません。

独学でボイトレをする最大のメリットは、お金が掛からないことです。

1500円のお金の写真です

音楽教室・ボイストレーニング教室の多くは、1回のレッスン料がだいたい4000円〜6000円です。毎月のレッスンの回数によってこの値段は上下するわけですが、多く受ければ受けるほど、1回のレッスン料は安くなります。

これが独学で勉強した場合、カラオケの場所代で高くても1回1500円です。週に1回通ったとしても、毎月6000円以内におさめることができます。

ただ、お金のことを気にしてばかりで歌が上達しなければ意味がありませんので、やはり独学でボイトレをするのはデメリットの方が多いでしょう。

まとめ。

スポーツ選手が体を動かしたら、ストレッチしたり体のメンタナンスをしてくれるアシスタントがいるように、アーティストも声のメンテナンスしてくれるボイストレーナーがいることで、継続したパフォーマンスを出すことができます。

独学で学ぶにしても、音楽教室やボイストレーニング教室では無料の体験レッスンを行なっているところがほとんどですので、一度プロのボイストレーナーとレッスンを受けることをおススメします。

僕は3教室ほど体験入学を受けて、1つの場所に決めました。「体験入学を受けたら入学しないといけない!」ということはありませんので、気軽に参加して見て、向いていないと思ったら独学で勉強してみましょう。