「自動運転が下すべき倫理的判断について」を観た感想。

「自動運転が下すべき倫理的判断について」を観た感想。【TED】
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これは本当に難しいトピックだけど、めちゃくちゃ興味深い。

2018年9月現在、一般販売されている主な最新車には加速・停止や軽度なハンドル操作(車線からハミ出たらお知らせしてくれる機能)などにより一定の運転支援をしてくれる「レベル1〜3」が導入されていて、完全自動運転とされる「レベル5」が実装されているのはTeslaぐらいだろうか。どうやら日本の公道でもテスラ・モデルSは完全自動運転が使えるようだ。

Googleやテスラ・Uberといったアメリカ企業がレベル4から5を開発しているけれど、そこで問題になるのが“事故を避けられないときの倫理的な判断”で、これをクリアしないと技術的にはクリアしても、保証の関係で実装しにくいようだ。

ドライバーの命を優先させるのか。
歩行者の命を優先するのか。
それとも、犠牲が少ない選択を優先するのか。
はたまたペットを優先するのか。
お年寄りか、若者か。

この議論に終止符を打つには、もっと人類の知恵と勇気を集めないと結論を出すのは本当に難しそうだ。

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適切な自動運転の導入時期。

自動運伝には技術面以外の問題がいくつか存在していて、そのうちの1つが「どの程度の技術で自動運転を世界に広めるのか。」というもの。現在のところなんと毎年120万人が交通事故で命を落としており、アメリカだけでも毎年3万5千人もいるようだ。

「自動運転が下すべき倫理的判断について」を見た感想。【TED】

調べてみると日本は年間あたり3694人と世界に比べるとはるかに少ない数字であった。しかし毎日10人以上も交通事故で亡くなっていることを考えると、やはり少ない数字だとはとても言えない。

自動運転は技術的にはすでに導入可能でも、まだ精度が100%とはいえない。それはつまり、自動運転を導入しても交通事故が起きることを意味している。

「だったら100%になってから導入すればいいのではないか?」とも考えてしまうが、そうもいかない。彼の話では2075年に自動運転の精度がほぼ100%になるようだが、それまで待っていたら約6500万人の命を見過ごすことになる。

自動運転を導入しても死者は出るが、導入しなければもっと死者が増えるという、つまりはどんな選択肢をしてもトレードオフが付きまとってしまう非常に難しい問題なのだ。

「自動運転が下すべき倫理的判断について」を見た感想。【TED】

僕は人数で自動運転の良し悪しを判断するワケではないが、6500万人もの人が亡くならなくても良い選択肢を支持したいと思っている。

出来るだけ早い段階で自動運転を導入して欲しい。企業戦略もあってか安全装備がチョロチョロとしか登場しないから、ある時期を目処に自動運転装備が義務付けされるくらいの思い切りがあってもいいのではないだろうか。

あなたが自動運転を操作するとしたら。

しかし自動運転をプログラムしているのは人間なワケなので、どうしても“倫理観”というものが作用してくる。若者を救うのか、お年寄りを救うのか、ドライバー優先か歩行者優先かといった問題だ。

この話は「トロッコ問題」として有名で、その自動運転バージョンがWeb上に公開されていたから僕もやってみた。どうやっても犠牲者が出てくる選択肢というのは、本当に頭を悩まされる(笑)。できれば選択したくなかった問題もいくつかあった。

モラル・マシン

中には「パラシュートで脱出すればいんじゃね!?」という案もあったそうだ。なるほど素晴らしい。もちろん出来るものならそうすべきだろう(笑)。

「自動運転が下すべき倫理的判断について」を見た感想。【TED】

実際にこのWebで実験されたデータを使って様々な調査を行なっているようだから、あなたもぜひ挑戦してみてはどうだろうか。プログラムを組み立てる人がいかに重大な責任を背負うことになるか、きっと体感するはずだ。

僕もプログラミングは好きだけど、ここまで重大な選択を与えられるとちょっと逃げ腰になってしまいそうだ。正直、やりたくない(笑)。

もちろん一人の判断で決めるワケではないけれど、プログラマーがこれから担う役割というは非常に重要になっていきそうだ。

社会全体で自動運転の倫理観を定める。

交通ルールに限らず、法律や規則といったものはその時代の“倫理観”が反映されたものであるから、きっと完璧な答えというものは見つからないだろうけれど、社会全体で「これなら納得ができる。」という仕組みを作ることはとても大切だ。

今回の話題に挙げられていたが、自分が車を買うときはドライバーを優先して欲しいけど、他人には歩行者を優先して欲しいという社会ジレンマも生じているようだ。

「自動運転が下すべき倫理的判断について」を見た感想。【TED】

うーん、僕はもちろん自分の命が大切だけど、他人を犠牲にしてまで生き延びることに本当に価値があるのだろうかとも思ってしまう。それは相手が泥棒だからとか、老人だからとか関係なく、自分が乗る車は他人を優先して欲しいし、他のドライバーもそうであることを願いたい。

 

それと、僕は“完全自動運転”という言葉がちょっと引っかかる。どこまでいっても、テクノロジーは人間の手によって支えられるべきで、それ単体で動かすことを目的とするのは少し懐疑的だ。車のハンドルから両手を放し、本を読んだりスマホの操作ができることを、僕はあまり魅力的に思えない。どうしても運転が気になってしまう気がする(笑)。

自動運転を導入する前に、人による利用方法もよく検討しなくてはいけないのかもしれないね。実際、自動運転による死者はもう既にでているワケで、テクノロジーだけではまだ不完全であることは明らかだ。

そして、テクノロジーを信頼しきった人間による行動がどれほど危険であるかにも、僕たちはもっとフォーカスすべきだ。自動運転によって起こったすべての事故は、人間の手によって防げる可能性があったのだから。

1000年先の未来はわからないけれど、ここ100年間くらいはやはりテクノロジーには人間による一定の管理が必要なのではないだろうか。どれほど倫理を説いても、テクノロジーは結果を出すことしかできないからね。

 

僕の父親はもう70歳。そろそろ危ない運転が目立ってきてるから、できるだけ早く自動運転の装備が充実した車が登場して欲しいと思っているよ。

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